うつ病で障害共済年金2級が認定|遡及3級で約300万円、年間約142万円の受給が決定した看護師の事例
相談者
性別:女性
年齢層:20代後半
職業:看護師
傷病名:うつ病
初診日:令和2年12月4日
障害認定日:令和4年6月4日
決定した年金の種類と等級:障害共済年金(遡及3級・現症2級)
年間受給額:約142万円
遡及支給額:約300万円
相談時の状況
相談者は看護師として大学病院に勤務していましたが、職場でのパワハラや人間関係の悪化、過重労働などの強いストレスが重なり、倦怠感、不安感、抑うつ状態などの症状が現れるようになりました。
令和2年12月4日に精神科を受診し、うつ病と診断されました。その後も通院を続けながら勤務を続けていましたが、動悸などの身体症状も出現し、症状は徐々に悪化していきました。最終的には勤務継続が困難となり、令和3年12月末で大学病院を退職することとなりました。
環境を変えれば症状が改善するのではないかと考え、令和4年1月から生命保険会社の営業職へ転職しましたが、営業ノルマや対人ストレスの負担が大きく、体調はさらに悪化し、約7か月で退職することとなりました。
その後、令和4年6月からメンタルクリニックでの治療を継続していますが、強い抑うつ状態や希死念慮、自傷行為などが続いており、症状は安定していません。令和6年以降も休職を繰り返しており、看護師として勤務していた医療機関でも業務の責任の重さや精神的負担から欠勤や早退が増え、就労継続が困難な状態となっていました。
日常生活にも大きな影響が出ており、自炊はほとんどできず食事はコンビニに頼ることが多く、生活リズムも乱れがちでした。洗濯や入浴などの身の回りのことも最低限の状態となり、金銭管理も難しく、借入が発生するなど生活管理が困難な状況でした。
また、集中力や注意力の低下が著しく、歩行中に信号を見落とすなど危険な場面もありました。仕事中にも注意力低下による重大なミスを経験するなど、生活・就労の両面で大きな支障が生じていました。
このような状況の中で、今後の生活や治療を継続するため、障害年金の申請についてご相談をいただきました。
相談から請求までのサポート
本件は、公務員共済制度が関係する障害共済年金の申請であり、通常の障害厚生年金とは制度が異なるため、制度内容や請求方法を整理しながら進める必要がありました。
まず初診日を令和2年12月4日と特定し、当時受診していた医療機関の受診状況を確認しました。そのうえで、発症から現在までの治療経過や就労状況を整理し、職場環境のストレスがどのように症状悪化につながったのかを丁寧にまとめました。
診断書の作成では、希死念慮や自傷行為、集中力・注意力の低下、日常生活能力の低下などが適切に反映されるよう医療機関と連携しながら内容を確認しました。また、日常生活における支障についても具体的な状況を整理し、審査機関に実態が伝わるように書類を作成しました。
さらに、障害認定日時点の状態と現在の状態を整理し、障害認定日では3級相当、現在は2級相当であることがわかるよう資料を整え、遡及請求と現症請求を組み合わせた形で申請を行いました。
責任感が強く、体調が悪い中でも仕事を続けようと努力されてきた姿が印象的であり、安心して治療に専念できる環境を整えるためにも、受給につながるよう全力でサポートを行いました。
結果
申請の結果、障害共済年金3級(障害認定日)および障害共済年金2級(現症)が認定されました。
これにより、年間約142万円の年金受給が決定し、さらに過去分として約300万円の遡及支給が行われる結果となりました。
現在は退職し、入院治療を受けながら療養されていますが、障害年金が認められたことで生活への不安が軽減され、ご本人も大変喜ばれていました。
今後は無理をせず治療を続けながら、生活の基盤として障害年金を活用していただきたいと願っています。
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著者

- 社会保険労務士
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はじめまして。「東京新宿・渋谷障害年金プラザ」を運営する横堀健社会保険労務士事務所の横堀健です。
障害年金は、身体障害だけでなく、知的障害や精神疾患、ガン、脳血管疾患、心疾患、糖尿病などにより生活や仕事に支障がある方を対象とした公的年金制度です。しかし、認知度が低く、受給資格があるのに請求していない方が多くいらっしゃいます。さらに、手続きが複雑なため、途中で諦めてしまう方も少なくありません。
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