【慢性腎不全で障害厚生年金2級】20年前の初診日証明を特定し事後重症請求で年間約120万円を受給した事例
この事例のポイント
- 糖尿病から慢性腎不全へと進行し、人工透析を導入した30代後半男性が障害厚生年金2級を取得
- 10代後半〜20歳頃(約20年前)にインスリン治療を開始した北海道の病院から初診証明を取得
- 透析治療が就労(運転手から事務職への転換)に及ぼす影響を申立書で詳細に主張
- 事後重症請求により障害厚生年金2級に認定、年間約120万円の支給が決定
相談者
性別:男性
年齢層:30代
職業:運送会社勤務(事務・警備)
傷病名:慢性腎不全(糖尿病性腎症)
決定した年金の種類と等級:障害厚生年金2級
年間受給額:約120万円
相談時の状況
相談者は10代後半から20歳頃にかけて、交通事故後の血液検査をきっかけに糖尿病が発覚し、インスリン治療を開始されました。その後、東京へと移り住んでからも治療を続けられていましたが、多忙な日々のなかで一時的に通院が途絶えてしまう時期もありました。
年月が経つにつれて徐々に体調が悪化し、全身のむくみなどの症状が現れたため専門医を再受診したところ、深刻な腎機能の低下を指摘されました。その後、大学病院でのシャント作成手術を経て、令和6年5月に人工透析治療(週3回)を開始することとなりました。身体障害者手帳1級も交付されるほどの非常に重い状態でした。
人工透析の導入は、相談者の就労に甚大な影響を及ぼしました。それまで行っていた体力を要する仕事(運転業務など)を続けることは極めて困難となり、会社側の配慮を得て事務作業主体の業務へと変更せざるを得なくなりました。しかし、転職先や一部の就労現場では十分な配慮を得ることが難しく、週3回の透析通院スケジュールを確保しながら働くことは、精神的にも肉体的にも限界に近い状態でした。将来の生活や治療費への強い不安から、当プラザのLINE窓口へご相談をいただきました。
相談から請求までのサポート
今回の申請において最も重要となったポイントは「糖尿病の初診日(インスリン治療を初めて開始した日)の特定と証明」でした。腎不全によって透析を開始した場合、その原因となった「糖尿病」を初めて受診した日がすべての基準(初診日)となります。
相談者様の場合、初診は約20年も前であり、しかも北海道の地方都市にある病院であったため、カルテの保存期間(5年間)を大幅に過ぎている懸念がありました。しかし、ご本人が当時の診察券を大切に保管されており、患者番号が判明していたことは大きな希望となりました。
当プラザでは、直ちに該当する北海道の病院へコンタクトを取り、当時の資料や電子記録が残っていないか粘り強く調査を依頼しました。その結果、無事に初診日を証明する「受診状況等証明書」を発行いただくことができました。
さらに、現在は運送会社で事務作業や警備を行っているものの、配慮が不足する就労環境での透析治療(週3回)がいかに過酷であるか、労働への重大な支障を「病歴・就労状況等申立書」に詳細に記述しました。主治医とも綿密に連携し、現在の人工透析の実施状況を反映した正確な診断書を作成していただきました。
結果
事後重症請求として申請を行った結果、無事に「障害厚生年金2級」の受給が認められ、年間約120万円の支給が決定いたしました。
受給決定後、相談者様からは「若い年齢で人工透析になり、仕事の制限も多く将来に絶望していましたが、これからは無理のない範囲で就労し、安心して治療に専念できます。LINEで気軽に相談できたことも本当に心強かったです」と、これまでの重荷が下りたような安心した笑顔でお話しをしてくださいました。
担当社労士からのコメント
今回は、人工透析導入に伴う「就労への深刻な影響」と「20年前の初診日特定」という2つの課題をクリアする必要がある事例でした。 障害年金制度において、人工透析を導入された方は原則として「2級」に該当します。しかし、初診日の証明が取れなければ1円も受給することができません。今回のケースでは、ご本人が診察券を残されていたこと、そして当プラザが病院側と迅速・丁寧にやり取りを重ねたことで、奇跡的に初診日を証明することができました。
働きながら透析治療を続けることは、周囲の理解も含め想像以上に過酷です。「仕事を続けているから障害年金は無理ではないか」と諦めず、まずは専門家にご相談いただき、制度を活用して生活の安定を図っていただきたいと思います。
同じ傷病で障害年金の申請をお考えの方へ
「慢性腎不全」や「糖尿病」による人工透析治療を受けている方は、障害年金の支給対象となります。しかし、初診日が何年も前にある場合、病院の廃院やカルテ廃棄により手続きが極めて難しくなるケースが多々あります。
「東京新宿・渋谷障害年金プラザ」は、このような過去の初診日の特定や、働きながら申請を目指す方を対象とした多数のサポート実績がございます。 当事務所は新宿駅南口から徒歩3分のアクセスの良い場所にあり、バリアフリー設計となっておりますので車椅子の方でも安心してご来訪いただけます。また、初回相談は無料、着手金なしの成果報酬制を採用しているため、お手元に資金がない段階でも安心してご依頼いただけます。お電話のほか、LINEやWEBでのご相談も24時間受け付けておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。
よくあるご質問
Q. 人工透析を受けていれば、必ず障害年金をもらえますか?
A. はい、人工透析(週3回など)を導入されている方は、障害年金の認定基準において「2級」に該当します。ただし、初診日を明確に証明し、その時点で年金保険料の納付要件を満たしていることが必須の条件となります。
Q. 糖尿病の初診日が何十年も前のことですが、証明書(診断書)は取れますか?
A. カルテの法定保存期間は5年のため、多くの場合は廃棄されている可能性がありますが、診察券、紹介状、過去のお薬手帳、健康診断の結果などから初診日を特定・証明できるケースが多々あります。当プラザでは過去の古い初診日の特定に豊富なノウハウを持っておりますので、まずはご相談ください。
Q. 働きながら人工透析を受けていても、障害厚生年金2級は受給できますか?
A. はい、働きながらでも障害年金を受給することは可能です。特に人工透析を行っている場合、就労による不支給判定を受けることは原則としてありません。ただし、仕事中の様子や会社側からどのような制限・配慮を受けているかを申請書類に正しく盛り込むことが非常に重要です。
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著者

- 社会保険労務士
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はじめまして。「東京新宿・渋谷障害年金プラザ」を運営する横堀健社会保険労務士事務所の横堀健です。
障害年金は、身体障害だけでなく、知的障害や精神疾患、ガン、脳血管疾患、心疾患、糖尿病などにより生活や仕事に支障がある方を対象とした公的年金制度です。しかし、認知度が低く、受給資格があるのに請求していない方が多くいらっしゃいます。さらに、手続きが複雑なため、途中で諦めてしまう方も少なくありません。
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