うつ病で障害基礎年金2級を取得、年間約85万円の受給に成功したケース
この事例のポイント
- 対人恐怖をきっかけにうつ病が悪化し、退職を余儀なくされた30代女性の受給事例
- 出来上がった診断書の内容が実態より軽かったため、病歴・就労状況等申立書で日常生活の制限を詳細に補足
- お母様による手厚い援助(食事、身辺の清潔保持、金銭管理など)の必要性を客観的に立証
- 事後重症請求により障害基礎年金2級が決定し、年間847,300円の受給が実現
相談者
性別:女性
年齢層:30代
職業:無職(元 薬剤師)
傷病名:うつ病(当初の診断は適応障害)
決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級
年間受給額:約85万円(847,300円)
相談時の状況
相談者は元々薬剤師として勤務していましたが、接客場面における深刻な対人恐怖を感じるようになり、就労を継続することが困難になりました。令和2年5月に初めて精神科を受診した際は「適応障害」との説明を受け、受診自体も数回にとどまっていました。
その後、一度は郵便局に就職(一般雇用)したものの、職場に馴染めず上司への相談も具体的な配慮に結びつかなかったため、わずか3ヶ月で退職を余儀なくされました。それ以降は体調が急激に悪化し、働くことができない無職の状態が続いていました。
現在は、配慮のある障害者雇用での事務職就職を目指し、就労移行支援施設(週4日)に通いWordやExcelの習得に励んでいますが、通所を終えて帰宅するとぐったりと横になってしまい、その後の活動が一切できないほど体力を消耗しています。
日常生活においては、胃弱や食欲不振、胃痛などの影響で体重が33〜35kgまで減少しており、栄養管理や献立作成、食事の準備はすべて同居するお母様が担っています。また、洗濯や掃除だけでなく、入浴や歯磨き、着替えといった身辺の清潔保持も、常に強いだるさがあるためにお母様から促されないと行えない状況でした。生活費の負担や金銭管理もお母様に頼らざるを得ず、家族の多大な支援・援助がなければ一人で自立した生活を送ることは到底不可能な状態でした。
相談から請求までのサポート
ご相談をいただいた際、出来上がった医師の診断書の内容が、相談者の実際の症状や日常生活の困難さに比べて「やや軽い(症状が安定しているように見える)」印象を受けるものでした。障害年金の審査において診断書は最も重視される書類であるため、このまま提出すると不支給や不当に低い等級に判定されてしまうリスクが非常に高いと判断いたしました。
そこで当プラザでは、医師の診断書を補完し、実際の深刻な状況を審査官に正確に伝えるため、「病歴・就労状況等申立書」の作成に最大限の注力をいたしました。
具体的には、お母様が毎日の食事や入浴の促し、金銭管理に至るまでどのように手厚くサポートしているかという「家族の援助が不可欠な実態」を項目ごとに極めて具体的に記載しました。さらに、就労移行支援施設へ通所できているものの、一般雇用での就労は不可能であることや、帰宅後は疲弊して日常生活が全く送れなくなるという「就労能力の著しい低下」についても、数値や具体的な行動を交えて客観的に記述しました。
相談者の非常に真面目で勤勉なお人柄や、「今は辛くても、しっかりと静養した後にまた社会に出て活躍したい」という前向きな想いを社会保険労務士として強く感じ、なんとしても受給に結びつけたいという一心で、親身に寄り添いながら手続きを全面的にサポートいたしました。
結果
事後重症請求(障害認定日時点ではなく、請求時点の状態で審査を求める方法)を行った結果、無事にうつ病の病態と日常生活への著しい支障が認められ、「障害基礎年金2級」の受給が決定いたしました。
年間847,300円の受給が決定したことで、相談者は「経済的な不安を抱えずに、まずは治療と十分な休息に専念できる」と心から安堵されています。お母様をはじめとするご家族にとっても、今後の生活基盤が安定したことで、大きな安心感に繋がる結果となりました。
担当社労士からのコメント
今回のケースでは、仕上がった診断書の内容が実態よりも軽かったため、非常にハラハラする展開でした。しかし、医療機関での限られた診察時間内では伝わりきっていなかった「同居家族の多大なサポート」や「帰宅後の極度の疲弊」という日常生活の実態を、病歴・就労状況等申立書で精緻に立証できたことが2級獲得の決定打となりました。
障害年金の申請では、診断書の文面だけでなく、申立書を通じて「いかに実態を伝えるか」という専門的なテクニックが必要不可欠です。ご本人の真面目で勤勉な性格が、これからの就労移行支援での訓練や、将来の社会復帰の大きな原動力になることを信じております。まずは安心して、ゆっくりと身体を休めていただきたいと心から願っております。
同じ傷病で障害年金の申請をお考えの方へ
うつ病や適応障害などの精神疾患は、障害年金の支給対象となります。「医師の前では無理をして元気に見せてしまい、診断書が軽く書かれてしまった」「就労移行支援施設に通っているから受給は難しいのではないか」とお悩みの方も、適切な書類作成と立証を行うことで、本事例のように障害年金を受給できる可能性が十分にあります。
東京新宿・渋谷障害年金プラザでは、うつ病での障害年金申請代行において豊富な実績を持つ社会保険労務士が、お客様のお悩みに親身に対応いたします。
当事務所は新宿駅南口から徒歩3分の好立地にあり、車椅子の方でも安心なバリアフリー対応となっております。また、費用の負担を最小限に抑えられる成果報酬制を採用しており、初回相談は無料(LINE・電話・WEB対応可)です。新宿・渋谷・東京エリアを中心に全国対応しておりますので、一人で悩まずにまずはお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
Q. うつ病で障害年金をもらうための条件は何ですか?
A. うつ病で障害年金を受給するには、「初診日の特定」「年金保険料の納付要件の充足」、そして「日常生活や就労にどれだけ著しい制限があるか」という3つの条件を満たす必要があります。単に診断名があるだけでなく、同居家族の援助なしには生活が成り立たないといった客観的な実態を証明することが重要です。
Q. 医師が書いてくれた診断書の内容が実態より軽い場合はどうすればいいですか?
A. 診断書の内容が実態より軽い場合、そのまま申請すると不支給になるリスクがあります。そのため、当プラザでは「病歴・就労状況等申立書」を活用し、診断書では見えにくい家庭内での制限や家族からのサポート状況を詳細に記述して補完するアプローチをとります。場合によっては医師に実態をまとめた書面を提出し、診断書の修正を相談することもあります。
Q. 就労移行支援施設に通いながらでも障害年金は受給できますか?
A. はい、就労移行支援施設に通所していても障害年金を受給することは可能です。施設への通所は「リハビリや訓練」の段階であり、すぐに一般企業で自立して働ける状態とはみなされません。ただし、通所頻度や通所後の疲弊度合いなど、日常生活や就労能力にどのような制限が出ているかを具体的に申し立てる必要があります。
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著者

- 社会保険労務士
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はじめまして。「東京新宿・渋谷障害年金プラザ」を運営する横堀健社会保険労務士事務所の横堀健です。
障害年金は、身体障害だけでなく、知的障害や精神疾患、ガン、脳血管疾患、心疾患、糖尿病などにより生活や仕事に支障がある方を対象とした公的年金制度です。しかし、認知度が低く、受給資格があるのに請求していない方が多くいらっしゃいます。さらに、手続きが複雑なため、途中で諦めてしまう方も少なくありません。
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