多発性嚢胞腎による慢性腎不全で障害基礎年金2級を受給|不支給・審査請求却下から再申請で逆転した事例
相談者
性別:女性
年齢層:60代
職業:フリーランス
傷病名:多発性嚢胞腎による慢性腎不全
決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級
年間受給額:約831,700円
相談時の状況
相談者はご自身で障害年金の申請を行いましたが、結果は不支給となり、その後の審査請求も却下されるという厳しい状況にありました。人工透析を受けている状態であったため、本来であれば障害等級2級に該当する可能性が高いにもかかわらず、受給に至っていない点に強い不安を感じ、当事務所へご相談に来られました。
不支給の主な原因は「初診日の整理の不備」にありました。多発性嚢胞腎という先天的・進行性の疾患の特性上、どの時点を初診日とするかが非常に複雑であり、過去の受診歴や診断経緯が整理されていない状態でした。
さらに、初診とされる可能性のある医療機関がすでに廃院しており、カルテが残っていないなど、証明が極めて困難な状況でした。その結果、適切な初診日が認められず、不支給および審査請求却下という結果に至っていました。
相談から請求までのサポート
本件では、まず複雑に入り組んだ受診歴を時系列で徹底的に整理することから着手しました。幼少期からの症状の経過、健康診断での指摘、各医療機関での受診内容などを一つひとつ洗い出し、論理的に一貫したストーリーとして再構築しました。
特に重要だったのが「初診日の再構築」です。カルテが残っていない状況であったため、第三者証明の活用を検討し、当時の状況を知る関係者から証明を取得する準備を進めました。また、健康診断の記録や過去の資料など、客観的な証拠となり得るものを可能な限り収集し、初診日の裏付けを強化しました。
さらに、前回の申請内容を精査し、不支給となった理由を踏まえて書類全体を再構成しました。診断書についても、慢性腎不全および人工透析の状態が障害等級2級に該当することが明確に伝わるよう、記載内容の確認と調整を行いました。
このように、単なる再申請ではなく「戦略的な再構築」を行ったうえで、改めて裁定請求を行いました。
結果
再申請の結果、多発性嚢胞腎による慢性腎不全で障害基礎年金2級が認定され、年間約83万円の受給が決定しました。
一度は不支給、さらに審査請求も却下されていたケースでしたが、初診日の整理と証拠の再構築により、受給へとつなげることができました。
相談者からは「自分ではどうにもならなかった状況が整理されて、本当に助かった」とのお言葉をいただいています。現在は透析治療を継続しながら、経済的な不安が軽減されたことで、安心して生活を送られています。
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著者

- 社会保険労務士
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はじめまして。「東京新宿・渋谷障害年金プラザ」を運営する横堀健社会保険労務士事務所の横堀健です。
障害年金は、身体障害だけでなく、知的障害や精神疾患、ガン、脳血管疾患、心疾患、糖尿病などにより生活や仕事に支障がある方を対象とした公的年金制度です。しかし、認知度が低く、受給資格があるのに請求していない方が多くいらっしゃいます。さらに、手続きが複雑なため、途中で諦めてしまう方も少なくありません。
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